aamall

2020年05月21日

『断面』は常に"cross section"なのか?

『断面図』という用語を"sectional view"と訳して、"cross-sectional view"に修正されることが時々あります。

何が違うんでしょう?

Merriam-Webster Unabridgedによると、それぞれいくつか定義が載っていますが、断面図の意味で当てはまるのは以下のがあります。

[cross section]
- cutting or section across: a section at right angles to especially the longer axis of anything
- a piece of something cut off in a direction at right angles to an axis
- a view, diagram, or drawing representing such a cutting

[section]
- the description or representation of something (as a building, piece of machinery, segment of the earth's crust) as it would appear if cut through by an intersecting plane
- the plane figure resulting from the cutting of a solid by a plane

つまり、"cross section"とは何らかの軸、特に長軸に垂直に切った面で、軸とは関係なくどこかの平面で切ったものは"section"ということではないでしょうか?

というわけで、明細書に出てくる『断面図』が全て"cross-sectional view"なわけではなく、何を基準に切った図面なのかを考慮した上で訳語を選択しなくてはいけないと思うのです。

私自身はそうしてるつもりなんですけどね。

特許翻訳では『断面図』の訳語は"cross-sectional view"しか認めない派もいるようで。

ついでに、『部分断面図』は皆さんどう訳されてます?

"partial sectional view"と訳されているのも見たことがありますが、"partial section"というのは、下の図みたいなやつです。

Untitled

部材全体を描きつつ、その一部だけを断面にして見せてる図です。

日本企業の案件でよく登場する『部分断面図』は、まず部材の一部を取り出して、その断面全部を描いてるものですよね。

そういうのは"fragmentary sectional view"でいいんじゃない?と誰かに教わったんだけど、誰だったか記憶が定かではありません。

辞書で"fragmentary"の意味を調べる限り、確かにそうかな?と思います。

ところで、翻訳のチェックを担当する際、他人の訳文に修正を入れる前に、辞書を引かないんでしょうか?

翻訳チェックが勉強になるというのは、たまに素晴らしい訳文に出会えて表現をパクれるからじゃないですよ。

他人の訳文に修正を入れる前には、元の訳文が不適切であり、自分の修正により改善されると確信が持てるまで念入りに辞書を引いたり調べものをする必要があります。

それをするから翻訳チェックは勉強になるんです。

でも、翻訳会社が設定するチェック料金って非常に安いので、そこまでやってられないのが現実ですけどね。

もっと真っ当なレートを設定してくれるなら、翻訳よりも翻訳チェックを専門にしたいのにな。

h_a_z_u_k_i at 14:51│Comments(0)英語表現 

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