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仕事

2020年06月30日

フリーランス特許翻訳者のメリット・デメリット

フリーランスで働くことのメリット・デメリットも、挙げるときりがないですよね。

メリットといえば、やはり通勤しなくてよい、働く日や時間をある程度自分で決められる、働き方次第ではインハウスよりずっと稼げる、わけわからん会議に出席しなくてよい、うるさい上司や同僚がいない、などなど。

私自身、あえてフリーランスで働くことを選んだわけですから、そのメリットは多いと思ってます。

ところで、特許翻訳者としてフリーランスで働くデメリットって何があるでしょう?

企業知財のインハウス翻訳者として働いた経験と比較すると、いくつか思い当たります。

まず、企業知財にいた頃は、発明者が同じフロアにいたので、疑問点をいつでも質問できました。

実際の部品を見せてもらったり、外から見えない部分にある部品はCADのデータを見せてもらったり、納得いくまで疑問を解消した上で翻訳をすることができました。

こういうのは、フリーランスでは難しいですよね。

意味不明な明細書に出くわすと、あの頃はよかったな~とちょっと懐かしくなります。

今、当時と比較して、これ以上にモヤモヤの原因になっているのは、特許事務所や出願人企業によって翻訳に対する考え方が違うことです。

表現の好み、翻訳の良し悪しの評価、米国実務で良いとされてるプラクティスなど、色々な点でみなさん様々なことを言ってきます。

外注翻訳者である以上、クライアントの言うことが最優先なので、言われた通りにやっておけばいいんでしょうけど、色々とモヤっとします。

2つの事務所の言うことが矛盾していたり、正反対だったり。

特定の判例を理由にある指示をしてきても、こちらとしては、それとは反対の解釈がされた判例も読んだことあるし、そこって断言できなくない?と思うことがあったり。

わけわからん都市伝説を押し付けられたり。

フリーランスのだと、その点を、指示書を書いた人とじっくり話し合うこともなかなかできません。

企業知財にいた頃は、その企業のスタイルにだけしたがっておけばよかったので、今よりはずっと気楽でした。

今は、クライアントAはこっちのスタイルを好むけど、クライアントBは他のを好むし、で、今回のクライアントCは特に指示がないけど、どうしたらいいんだろう?なんてことで悩んでます。

フリーランスで働く限り、この悩みからは解放されないんでしょうね。

でもまあ、色々な意見を聞けるのは、それはそれでフリーランスのメリットなのかな。

企業知財にいた頃は、あの翻訳スタイルこそが正しいスタイルみたいに思ってましたけど、その考え方って危険ですしね。

これからもモヤモヤは続きます。

h_a_z_u_k_i at 16:47|PermalinkComments(0)

2020年06月26日

細かいことが気になる

ある少女漫画を読んでいたら、お花見シーズン真っ最中に普通に学校で授業をうけ、それが終わったらいきなり1学期の中間試験という設定に、この高校は稚内にあるのかな?と真面目に考えてしまうくらい細かいことが気になります。

この性格、特許翻訳には向いてる気もするのですが、どうなんでしょう。

明細書の記載でよく気になるのは、特定の語句が何を限定しているのだろう?という点です。

例えば、以前『回転ローラ』というものが出てきたことがあるのですが、『回転』と付くからには回転しないローラというものも存在するのか?と、真面目に悩みました。

もともとが技術系出身ではないので、私がわかっていないだけで、そういうものもあるのかも?と。

しかし、ローラの意味を色々な辞書で調べても、やぱり回転しないんならただの棒じゃないのか?という結論に達したのですが、違うんでしょうか?

他にも、『三角形以上の多角形』という表現に出くわした時、三角形未満も多角形もあるのか?と真面目に悩みました。

このときは、ツイートしたらお返事が返ってきて、実は『二角形』『一角形』なるものも存在するらしいことを知ったのです。

そう、これは確かに私の知識不足でもあったわけですが、部材の平面形状に関しての話であれば、『三角形以上の』という表現は必要なんでしょうか?

明細書の中に表れる何気ない修飾句も、書いてある以上は何か意味があるはず、、、と考えるのですが、いくら考えても、これ要らないんじゃない?と思うものもあります。

企業知財部で翻訳の仕事をしていた頃は、その辺の技術者に質問すれば、なぜその語句が必要なのか、あるいは、実は要りませんでしたということを知れたのですが、フリーランスでやってるとなかなか難しいですね。

いちいち質問を送ってもいられませんし。

そんなわけで、日々明細書を書いてる方々、どう考えても要らない修飾句はつけないでくださいね。

翻訳者を惑わせますから。

h_a_z_u_k_i at 19:38|PermalinkComments(0)

2020年06月12日

この明細書書いたやつ、禿げたらいいのに

特許明細書の英訳をしていると、そう思うことが頻繁にあります。

そして今回もまた、ハズレだ、、、

この明細書を書いた人とはちょっとコミュニケーション取れないかも。

『機器や装置等』みたいなこと書かれると、この人が考える『機器』は何で『装置』は何なの???と謎です。

実際に書かれてある文言は違いますよ。

でも、要するにそんな感じの表現が色々出てくるんです。

あと『信号のシグナル』みたいなのとか。

他にももちろん、主語がない、目的語がない、主述がねじれてる、その他諸々。

"syntax error"ってコメント付けて返してやりたい。

はぁ。。。

ため息つきたくなりますよねぇ。

でもね、こういう明細書を日常的に翻訳してると、翻訳の仕事がAIに取って代わられるなんて話、鼻で笑っちゃいますよ。

ただ問題は、外国語が分からない人とか、言語感覚がちょっとおかしい人からすると、機械翻訳の出力ってそれほど問題ではないように見えるらしく、そんな人たちが発注側に増えると、翻訳者の仕事が減らされてしまいますよね。

機械翻訳に負けるなんて全然思ってないですけど、機械翻訳の普及は、精度そのものより精度を過信する人の増加に影響されるでしょうから。

どうなっていくんでしょうね、この先。

h_a_z_u_k_i at 23:13|PermalinkComments(2)

2020年04月25日

『翻訳なめるな』ってよく見たけど

以前、知り合いの翻訳者さんから、ある翻訳会社の単価に関して話を聞く機会がありました。

ざっくり言うと、そこの単価が低すぎてそれじゃあ生活ができない、翻訳という仕事をなめてるとお怒りでした。

聞いた単価は確かに低く、それで生計を立てるのは難しいだろうなと思う数字です。

ただ、その際に本人には言わなかったのですが、私も同じ会社から仕事を請け負っていた時期があり、私が請け負っていた単価は、聞いた単価+6円で、決して高単価とは言いませんが生活ができないレベルではなかったです。

登録翻訳者に一律低単価で支払っているのなら、確かに翻訳をなめてる翻訳会社だと言えますが、そういうわけではなさそうだったんですよね。

フリーランス翻訳者って、名乗れば誰でもなれますが、だからといって希望者全員が翻訳で生計を立てられる業界でなくてはいけない、なんてことはないです。

翻訳の実力は評価する側の好みでも違いが出ますし、絶対評価は難しいです。

でも、それなりの数の翻訳会社に登録して、どこもみんな低単価で発注量が少なく生計が立てられない。

そういう状況にあるとしたら、それって生計を立てられるような条件を提示するに値しない翻訳を納品してるってことじゃないの?

もしそうなら、翻訳をなめてるのはどっちだろうね?

h_a_z_u_k_i at 23:17|PermalinkComments(0)

廃業を考えるとき

今の仕事を辞めたいと思うのはよくあります。

たいていは、今の仕事が辞めたいというよりも単に『はたらきたくねー!』と思うせいですが。

まあ、基本的に怠け者なので、ほぼ毎日『はたらきたくねー!』と思ってますけどね。

それはさておき。

特許翻訳という仕事から離れたいと思うのは、日本企業の米国出願のトンチンカンな英文を見た時です。

調べものをしている中で過去の出願を読まなくてはいけない場面もあり色々読むのですが、ひどいの多いですよね。

この業界で仕事している人ならわかるかと思いますが。

今日も、あれで通用するような業界で、あーでもない、こーでもないと悩みながら翻訳してるのが馬鹿らしくなりました。

異常なまでに安い・速いを求めるクライアントもいて、その結果ゴミのような翻訳になってしまうケースもあるんでしょうが、原因はそこだけなんでしょうか?

ツイッタランドをうろうろしてた頃、翻訳業界は単価の底上げが必要って発言を度々見かけましたけど、底上げが必要なのは単価よりも翻訳のレベルかな?と思う今日この頃です。


h_a_z_u_k_i at 18:39|PermalinkComments(0)